鳥人間(らしさを総合的に評価する)コンテスト

今日『鳥人間コンテスト』があったのに見逃してしまった。どへくらい飛んだのだろう。子どものころ見た鳥人間コンテストはまだ「仮装部門」みたいなのがあって、面白い格好で高いところから飛ぶ人たちをしばらく見る時間があったりしたものだけど、今や琵琶湖の端に行って帰ってきて折り返してと異次元の世界である。関空から飛ばせてもらったら小豆島に着くんじゃないだろうか。

それにしても「鳥人間コンテスト」である。字面そのままを受け取れば「いかに鳥人間であるかを競うコンテスト」だろう。となると、テレビの「鳥人間コンテスト」は鳥について「飛ぶ」という一面しか見ていない。「鳥人間らしさ」を競うなら、もっと総合的な評価が必要ではないか。

鳥人間らしさを五角形のレーダーチャートで表すとするなら、「飛距離」は入るだろう。あとは「見た目」も入れておきたい。鳥っぽければ鳥っぽいほどいい。「鳴き声」も入れておこう。内面的な評価軸もほしい。「鳥目」とか。鳥は3歩歩くと忘れるというから「忘れっぽさ」も入れておこうか。

でも本当に忘れっぽい人がコンテスト会場に集ったら大変だ。「なぜ私は鳥の格好をして琵琶湖に…?」ってパニックになるだろう。でもパニックになればなるほど「忘れっぽさ」のポイントが高まっていく。ダントツの忘れっぽさで「鳥人間」の栄誉に輝いた人は、表彰台の上で首を傾げる。それがまた鳥っぽさを誘う。忘れっぽいからまた次の年もエントリーしちゃう。なんなんだこのコンテストは。