忍者村の人かと思ったらメルヘン村の人

「忍者村」を運営する会社が、「メルヘン村」を運営する会社を買収したというニュースを見た。

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佐賀県嬉野市の「佐賀元祖忍者村 肥前夢街道」を運営する株式会社「マール」(光岡勝社長)は13日、武雄市の「森の遊園地 武雄・嬉野メルヘン村」を運営する新肥前観光(竹内亮社長)の株式を7月1日までに100%取得して子会社にすると発表した。

もちろん中身は企業同士の経営のあれやこれやだけども、「忍者村がメルヘン村を買収」という文字だけ見ると、メルヘン村でキャッキャうふふしていたところに、ひっそりと忍びの者が手を回していた、みたいな絵がどうしても浮かんでしまう。ピンク色の世界に墨汁を一滴垂らしたような不穏さがある。

さらに記事にはこうある。

今回の買収後も営業は続ける。メルヘン村の竹内社長は退任し、忍者村の光岡社長が兼務する。メルヘン村の従業員が忍者村で働くなど行き来をして、コスト削減や人材確保につなげるという。

メルヘン村の従業員が忍者村で働くのだ。忍者村の人かと思ったら、その正体はメルヘン村の人なのである。これではどっちが忍者かわからない。

メルヘン村の村民たちの中には、今回の買収に忸怩たるものを感じている人もいるだろう。いずれ忍者村からメルヘン村を取り返そうと、ツインテールを揺らしながら拳を握っているかもしれない。

まずは忍者村の従業員として働き、リサーチを徹底する。人脈を作り、中枢部に食い込むなどして、弱みを探るフェーズがしばらく続くだろう。そこにはメルヘンなど欠片も無い。現実あるのみ。

なおメルヘン村には観覧車やコースターなどがあり、「リスやウサギなど動物と触れ合えるコーナーが人気」だそう。忍者村の資本が入ったら「観覧車から脱出できるようにしろ」「リスに文書を持たせ仲間に届けるコーナーはどうだ」とか提案されるのだろうか。

なんかそれはそれで興味はあるけれども。