地頭の無さで死んでしまう

先日マミーに襲われて死んだことを書いた記事が公開されました。くやしい。

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リアル脱出ゲームを初めてプレイしたのは「廃倉庫からの脱出」(2010年)。そこから20公演ほど参加して脱出率70%くらい。といっても、これはほぼ誘ってくれる友達のお手柄である。ありがたやありがたや。

リアル脱出ゲームはストーリーに絡めた謎解きが本当に上手で、ただパズルを解くだけでは脱出できない。序盤はいくつもパズルを解いていき、クライマックスでは「この世界でこの場面になったらこの人はどんなことを考えるだろう」と物語世界の中でロジックを立てないと解法に至らない。これが全然できない。「なんすかね……」って固まっちゃう。

自分で言うのは何なのだけど、序盤のパズルの小問はめっちゃ早く解ける。これはある程度やればわかるパターンもあって、例えば7つ要素があったら曜日かドレミか虹だなぁ、とか、「これ進研ゼミでやったやつだ!」的に応用して解けることがある。あるのだけど、終盤の「物語世界のロジック」になるとパターンが無いので途端に弱い。やっぱりAIには人間の心まではわからないのね、みたいなことになる。AIか。Pepperか。ロボコン0点か。

「パターン学習を数多くこなし、出題された問題をパターンに当てはめる」という解き方は、受験勉強で培ったものだと思っている。数学なら公式を問題の中でどう扱うかある程度パターンがあるし、過去問をあたればどんな形式の問題が出るかわかる。記憶によるところが大きい。

対して、リアル脱出ゲームの終盤で必要なのは「想像力」であり「思考力」だ。前例のない事例に対峙する力だ。ここを鮮やかに閃いて突破できる人を本当に尊敬するし、これが地頭の良さってやつなんだろうなぁと思う。

大喜利も割とそういうところがあって、パターンで学習してセオリーを作っている節がある。なので、そもそもの発想がぶっ飛んでる人をすんごい尊敬する。学習したパターンがそもそもぶっ飛んでいるのか、学習なんてしゃらくさくてそれがセンスなのか。

リアル脱出ゲームで脱出できないと本気で悔しいし、どうして思いつかなかったんだろうってすごい後悔するし、あまつさえ家に残してきた妻と子どもに申し訳ない……くらいに凹むこともある。こんなに凹むのは手に入らない「地頭の良さ」に対する憧れと嫉妬なのかもしれない。つらい。神よ我に地頭を。

10th Anniversary リアル脱出ゲームのすべて

10th Anniversary リアル脱出ゲームのすべて

 

 

花言葉だっていつまでも昔のままじゃない

パイナップルの花言葉は「完全無欠」だそうだ。なにがどうなってそんな言葉がついたのだ。パイナップル一切れで1日分の栄養素が賄えるのかもしれないし、硬い皮はなんでも貫く矛すら通さないのなもしれないし、部活も勉強も恋愛も同時にこなせるのかもしれない。そんなハードルの高い言葉を易々と名付けるほうも名付けるほうだと思う。本当に完全で無欠なものを知っているのか。なに食べても「神!」って言ってそう。

花言葉っていつ始まったのかわからないけど、そこそこ昔からずっと変わらないフレーズのままそこにある。でも品種改良とかで最近できた花とかはどうしてるんだろう。赤いバラが「情熱」で、黄色いバラが「嫉妬」だったりするから、色違いが生まれても新たに花言葉が必要になったりしないのか。花言葉にもカラバリがあるんじゃないのか。

せっかく2017年に新たに花言葉をつけるなら、スマホ世代のカルチャーも盛り込んでおきたい。美しい花をプレゼントされて喜ぶ女性を前に、花言葉を一言添えるのだ。

 

花言葉は「既読」です。

花言葉は「顔を交換しよう」です。

花言葉は「FF外から失礼します」です。

花言葉は「あなたに花をプレゼントした男性は、こんな花もプレゼントしています」です。

花言葉は「すみません、よく聞こえませんでした」です。

 

最後のはSiriによく聞き返されるやつだ。いつも「こちらこそすみません」って恥ずかしくなる。ちなみに「恥じらい」が花言葉なのは芍薬(シャクヤク)だった。立てばシャクヤク座ればボタン、歩く姿はユリオカ超特Q

 

 

 

モヤモヤしたものをモヤモヤしたまま持っている人

エッセイを書く人って、過去におぼえた感情を、その形のまま持ち続けてるのがすごい。いや、なんだろうな、後になってから「あのモヤモヤはこういうことだったのでは」と考察するのだろうけど、「あのモヤモヤ」を「あのモヤモヤ」のまま、考察の段階まで持ち続けているのがすごいと思うのだ。 

集団生活で納得いかないことがあったとき、コミュニケーションがうまくいったとき、恋愛感情の高ぶりや、配偶者に対する不満、仕事における気づきと感謝、もろもろひっくるめて、そのときふわっと感じたモヤモヤは、その場で「ムカつく」「いい感じ」「なんかやだ」といった短い言葉にサンプリングしてしまいがちだ。「こういう理由でこうだった」と、すぐに原因を割り当てて満足してしまうこともあるだろう。

特に第三者に伝えるときは、10感じたことを1にギュッと圧縮して伝送効率を高めてしまう。短時間で伝わればそれが「わかりやすい」になる。でも圧縮の過程で漏れちゃうことのほうが多い。誰かに悩みを相談するときなんかも、わかりやすく伝えてしまったゆえに、アドバイスを受けても「なんか違う」ってことになってしまったりする。

その場で短くサンプリングせず、単純に原因を求めず、わかりやすく耳障りのいい言葉に落とし込まず、モヤモヤしたものをモヤモヤしたまま保持し、モヤモヤした状態で伝える努力を怠らず、それでいて誰かに伝えることができるって、本当に難しいことだし、すごいことだ。エッセイを書く人すごい。

 

自分のことを書くのが苦手だなぁ、と最近特に思うようになっている。レビューやインタビューは対象がある。自分のことを自分の言葉で書くのは書き手と対象が一緒なので、尻尾を食べる蛇みたいに食い合ってる感じがしてどうにも居心地が悪い。でも表現のひとつとして、自分の言葉で自分を語る、という力も欲しいなと思うのだ。

ひとつのコツとして「わかりやすく書きすぎない」ってのがあるのかなぁ。所詮わからないものね。自分なんてね。

僕のスマホを持ち去った人物を新大久保から池袋まで追った

JR池袋駅のトイレにiPhoneを置き忘れた。あっ!と気づいて戻ったが無くなっている。

 

その間、たった2,3分。最寄りの改札に聞いても、遺失物取り扱い窓口に聞いても届いていない。公衆電話から電話をかけると留守電。取られた。誰かが僕のiPhoneを持ち去っている。

iPhoneを探す」の出番だ。紛失したiPhoneの電源が入っていれば、遠隔操作で端末をロックし、iPhoneの現在地を地図に表示して追跡することができる。「iPhoneを探す」を使うにはネット接続が必要だ。Macを持っていたが、ネット接続はいつもiPhoneテザリングで行っていた。そのiPhoneが無くなっている。

マックやスタバで無料のWi-Fiに接続してもいいが、なるべく駅を離れたくない。仕方ない。その場で公衆Wi-FiであるWi2プレミアムを申し込む。「Wi2 300 ワンタイムプラン」。6時間で350円(税込)。個人情報やクレカ番号を入力して登録完了。Wi-Fiにつながった。

iCloudにアクセスして、「iPhoneを探す」を開く。iPhoneの所在を確認。オフライン。電源が切られている。なるほど。

iPhoneを探す」では、端末を紛失モードにすると遠隔操作でホーム画面に任意のメッセージを表示することができる。端末がオフラインでも設定でき、電源が入りオンラインになった段階で紛失モードが発動する。いつ電源が入るかわからない。メッセージを登録しておく。「このiPhoneは紛失したものです。(メールアドレス)に連絡して下さい」とした。メールアドレスは普段あまり使っていない転送用のもの。善良な人が拾う可能性もあるので、この泥棒が!という言い方は避ける。連絡先(家電など)の電話番号を表示することもできるが、個人情報であり悪用の危険もあるので利用は控えた。

端末の電源が入った時点でMacに通知するよう「iPhoneを探す」を設定すると、もうすることがない。電源が入る可能性に賭ける。帰路につきながら、駅に到着するたびWi-Fiに接続して様子を見る。昼食は立ち食い蕎麦にした。完全に紛失したらどんな手続きが必要でいくらかかるのか、不安がずっと消えない。

 

変化があったのは紛失から2時間後。電源が入った。

 

そのとき僕は乗り換え駅のホームにいた。ベンチに座りMacからTwitterを見たりして、iPhoneを紛失した虚しさを虚しさで埋めていた。通知が入る。「iPhoneの電源が入りました」。すぐに「iPhoneを探す」を開く。iPhoneはどこだ。現在地を示す緑のポイント。マップがなかなか読み込まれない。どこにいる。

新大久保だ。

iPhoneは池袋から新大久保に移動していた。山手線で池袋から3駅南に位置する場所。何度もリロードする。新大久保駅から200mくらいの場所から、新大久保駅の方向に移動している。スピードからすると徒歩だ。

新大久保駅に近づいたところで、もう一回メッセージを表示した。「このiPhoneは紛失したものです。新大久保の駅に届けて下さい」。遠隔操作でサウンドを鳴らすこともできるので、メッセージ表示と共に鳴らす。メッセージの表示を気づかせ、遠隔操作で位置を監視していることをアピールする。

紛失モードに入ると、電話の着信やアラーム、メール、LINEなどの通知は画面に表示されなくなる(iCloud: 紛失モードの使用)。MacからLINEをつなぎ、友人に現状を伝え、相談に乗ってもらう。このやりとりはiPhoneには表示されない。

スマホを持ち去った人物は、新大久保駅から山手線に乗ったようだ。緑のポイントがグンッ!と北上し、高田馬場を通り過ぎる。遠くに移動されてはまずい。目白を越え、池袋にさしかかる手前でもう一度メッセージ。池袋駅に着きましたか? 駅員に届けて下さい」。サウンドも一回鳴らす。しつこくサウンドを鳴らしたいが、面倒がられて捨てられたらやっかいだ。衝動を抑え、あくまで「メッセージの着信音」の位置づけに留める。

 

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緑のポイントは池袋に止まった。そのまま5分ほど経過する。池袋駅の改札は地下にあり、丸ノ内線有楽町線副都心線と地下鉄も走っている。地下でGPSが届かない可能性もある。地下鉄で移動するかもしれない。東武や西武に乗り換えるとどこまでも遠くに行ってしまう。頼むから池袋に留まってくれ。リロードを何度も繰り返しながら、じっと様子を見る。10分。15分。20分。動かない。

池袋に届けたのかもしれない。もしくは再びトイレに戻したか。そもそも移動の経路がおかしい。池袋でスマホを拾った人物が、2時間弱の間に新大久保におり、再び池袋に戻っている。目的がある移動だとすれば、スマホを元の場所に届けた可能性が高い。急いで池袋に向かうが、現在地からは30分以上かかる。生きた心地がしないとはこのことだ。

 

山手線で池袋駅についた。そのままホームで再びWi-Fiにつなぎ、現在地を確認する。iPhoneはまだ池袋にある。紛失したトイレを確認する。ない。最寄りの改札に事情を話す。裏に消える駅員。戻ってきて一言「免許証など身分を証明するものはありますか?」。僕のiPhoneだ!わー!わーーーー!!!

ホーム画面には「池袋駅に着きましたか?」のメッセージが表示され、紛失モードになっていた。指紋認証でロックを外し、本人のものであることを証明する。戻ってきたのだ。

駅員によると、iPhoneを届けた人物は50代の男性。トイレで拾ったという。その男性が持ち去った人物かもしれないし、あるいは持ち去った人物が元のトイレに置き、それを拾って届けてくれたのかもしれない。事情はわからないが、とにかく戻ってきてよかった。

 

PHSもケータイも一度も無くしたことがなかったから、持ち去られたとわかった瞬間は体中の毛という毛がざわっとした。今回iPhoneが戻ってきたのは本当にたまたまだ。見知らぬ第三者に所有物の運命を握られ、その行く末を遠くから監視するのは相当なストレスだった。帰宅後は仕事にならず、夜は早々に寝た。7時間半寝た。もうこんな思いはしたくないのでトイレから出るときは指さし確認しよう。「よーし!」とか言おう。

レゴランド(東京)に中銀カプセルタワーがある

GWに家族でお出かけ、というわけで、レゴランドに行ってきました。といっても名古屋のそれではなく、お台場のやつ。正式名称をレゴランドディスカバリー東京という。何度聞いても覚えられない(これを書くときも調べ直した)

 

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すごいスピードでレゴの個数がカウントアップされてる。人類がレゴに支配される日もそう遠くない。

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さすがレゴランドピクトさんもレゴでできている。

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「ミニランド」という、レゴで東京を再現したジオラマコーナーがある。これは渋谷。

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これは銀座のプリマハム不二家。チョイスの渋さ!

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国技館では相撲が行われていて、ボタン連打で戦わせることもできる。子供たちがバシバシ連打してて、ビシバシチャンプみたいになってた。

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ミニランドは時間の経過もあって、夜景になったりもする。東京タワーやレインボーブリッジがきれい。華やかなランドマークが立ち並ぶなか…

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片隅にひっそりと中銀カプセルタワーがあるのにびっくり。そこ⁉︎という驚きと、レゴでできるんだ!という感嘆が入り混じり、結局「すげぇ」しか口から出てこない。あのレンズみたいなブロックよくあるなぁ。

 

あと、トレインワールドっていう電車に特化したコーナーがあって、

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 東京駅とか地下鉄とか再現されているなか、

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路線図もありました。これ、レゴシティのパーツにあるやつと同じ図柄なんですよね。どこがどうなのかさっぱりわからないけど、スケールが大きいのだけわかる。ロンドンからモスクワまで行ける。

 

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ショップには色別にバラ売りでレゴが売ってて楽しかったです。10g=100円の量り売り。タイヤ1個とか買える。すごい。結局タイヤは4個買った。

 

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あとイエローサブマリンのレゴもあった。さすがビートルズクラスになると存在がレゴになるのだなぁ。僕もレゴになれるよう頑張ろう。

 

レゴ (LEGO) アイデア イエローサブマリン 21306

レゴ (LEGO) アイデア イエローサブマリン 21306

 

 

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帰りにフジテレビの写真を撮ったら、ネットニュースでよく見かけるアングルになりました。

 

おしまい。