「ここは笑うところです」という叱責

小1息子とトミカ博に行ってきました。みなとみらいはピカチュウ大量発生チュウで、ピカチュウのパレードにも偶然遭遇しました。かわいい。

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パレードを見終わった小1息子の第一声は「16匹いた」だった。冷静。

クイーンズスクエアで見た大道芸で気になったこと。かなりベテランの方で、一人でトークしつつ「ここは笑うところ」「笑ってもいいんですよ」と何度も念を押しながら芸を見せていた。

「ここは笑うところです」には、「僕はこれでみんなが笑うと思っていたんですよね。でも笑いは起きませんでした。トホホ…」という「自虐」の働きがある。「洒落にならないことに見えますが本人は気にしてません」という意味で使われることもあるだろう。

ただニュアンスを誤ると「ここは笑うべきところなのに皆さん笑わないのはおかしくないですか?」と、自分が滑っただけなのに観客へ責任を押し付けてしまうことになりかねない。観客は意地悪で笑わないわけじゃないし、強制した笑いは結局「ハハハ…」という力の無いものになる。説明会や講義などで壇上に立った偉い人がツカミに失敗して放つ「ここは笑うところです」は往々にしてこんな感じになってしまう。

あの大道芸人さんは終いには「笑えー!」と強い言葉を放ったり、「日本のお客さんってこうなんだよね」と他の国と比べたりしていた。こちらとしてはますます殻に入ってしまう。大道芸自体のスキルはすごくて、最後まで見ておひねりを入れたくらいだったので、なんだか笑えないのは僕のせいな気がしてモヤモヤしながら帰った。