「ライトブルー」時を駆け抜ける少女たち

何度も観ちゃう。江本祐介「ライトブルー」のMV。

文化祭までの7日間を、学校全体を使ってワンカット撮影。出演は福島県立いわき総合高等学校 総合科 芸術・表現系列(演劇)第13期生たち20名ほか。キラキラリア充文化祭じゃなくて、普通の高校生の普通の文化祭のキラキラが眩しくていいないいなーって何度も観ちゃう。

 

中心となる人物があちこちに移動してカメラが追いかけるワンカットもののMVって、張り巡らされた仕掛けや練習の成果にすごい!となるのけど、実は意外と移動する必然性がない。仕掛けのために移動している感じ。次はこっちです!と誰かに導かれているイメージ。

 

「ライトブルー」MVは、移動することによって「時間の経過」を同時に表してることにグッとくる。教室の黒板の「あと7日」に始まって、女子高生たちが校内を駆け巡ると男子のTシャツや漫画のコマなどあちこちで「あと6日」「あと5日」と文化祭までのカウントダウンが進む。

 

特にググーッときたのが階段。3階から1階分降りるたびに1日進むのだけど、学校の階段付近ってどの階も見た目は同じだから、「同じ場所で時間が経過」したように見える。階段を降りるたび、どんどん派手になる飾り付けに文化祭を待つ気分が高まって、1階に到着すると遂に「あと0日」になる。ググーッ!

 

カメラは教室や階段を駆け抜ける女子高生を追う。彼女たちが通り過ぎるたびに時が経つ。3次元の世界に現れた4次元の存在。ラスト、何も飾り付けがない校庭でのダンスには後夜祭の寂しさがあり、最後にカメラはライトブルーの空にパン。はー、いいなー。もう一回見よう。