ウェブメディアびっくりセールで「お笑い路線図トート2018」販売します

いよいよ今週末に迫ってきた「第三回ウェブメディアびっくりセール」。

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今回もエキレビ!ブースで参加します。びっくりセールでは毎回「お笑い路線図」のトートやクリアファイルを売っていまして、今回これをリニューアルしました。「お笑い路線図トート2018」です。

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絵柄がこちら。

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主要なお笑い賞レースが路線に、チャンピオンが駅になっています。2冠を達成した芸人は乗換駅に。駅名は、芸名だったりネタだったり旧コンビ名だったりからモジって付けてます。2017~2018年のM-1、KOC、R-1王者もおりますよ。

リニューアルのポイントは、「NHK上方漫才コンテスト」(紫)と「THE W」(ピンク)の2路線の追加。

NHK上方漫才コンテストは受賞者が多いので、他の賞レースと2冠を獲った「乗換駅」のみ記載しています(急行扱いなので路線名にも「Express」と付いてる)。THE Wはこれから続くかなーという願いもこめつつ先端を点線にして「延伸予定」としました。原案は井上が起こし、最終的なデザインはエキレビ!のイラストでお馴染みまつもとりえこさんにお願いしました。いつもお世話になっております!

 

NHK上方漫才コンテストの追加、めちゃめちゃ悩んだんですよ……。一部、受賞者の順番がM-1グランプリと逆なんですもん。

NHK上方漫才コンテスト笑い飯とろサーモン銀シャリ

M-1グランプリ笑い飯銀シャリとろサーモン

これをこのまま路線でつなぐと、途中で行ったり戻ったりしちゃう。うんうんうなって、三角形に配置しております。あの辺です。あの辺。

 

トートは本日届きまして、なかなかいい感じに仕上がっているのを確認。顔がほくほくしています。これはいいものを作った……(自画自賛

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「ウェブメディアびっくりセール」は他にもあのメディアやあのメディアがたくさん参加しているし、「あの人どっかで見たことある」という人が売り子に立ってるし、冗談みたいなグッズもいっぱいあってなかなかのワンダーランドですよ。

それでは 4/21(土)、二子玉川ライズでお待ちしていますー。

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↓初回参加ときに書いたレポ

unotv.hatenablog.com

欲望を止めておく弁がうっかり緩んだだけだった

「会社辞めたい」「やせたい」「お金ほしい」。大人の欲望は底が無い。

 

2息子もテレビCMでおもちゃやゲームが映ると「これほしい~」と言う。雑誌(てれびくんとか)の懸賞コーナーも好きだ。おもちゃが狭い誌面いっぱいにところ狭しと並んでいるのがたまらないらしい。勢い余って「たまらんコーナー」と名付けている。「たまらん……」と眺めている。

さて、子どもがおもちゃを指して「ほしい~」と言うと、親としては「誕生日になったらね」と引き延ばしたり、「この前買ったでしょ」といさめたりすると思う。二つ返事で「よし買おう」とはなかなかならないだろう。そうなったら次のCMでもその次のCMでも同じ事が起こる。子どもの欲望も底が無いが、大人の財布には底があるので困る。

2息子にも対してもやはり同じようにいさめるのだけど、彼の言い分はこうなのだ。

 

「ほしいと言ってるだけで、買ってとは言ってない」

 

これは保育園時代に仮面ライダーブームが来ていたときからそうで、彼にとっては「ほしい」という気持ちをそのまま口に出しているだけだと言う。だから「この前買ったじゃん!」とか怒らないでほしいと。確かに買ってほしいときはこっちの目を見て「買って~」と言う(それはそれでいさめるのだけど)

「ほしい」という気持ちを口に出しているだけなのに、「ダメ」と言われるのは筋が合わない。気持ちを否定されるのはちょっと腹も立つだろう。ほしい=感情と、買う=行動は別なのである。

これはたぶん大人もそうで、「会社辞めたい」や「やせたい」も気持ちがそのまま口から出ている状態なのだと思う。いつもはそういう言葉を止めている弁がゆるんじゃっているのだ。

そこで「辞めたらいいじゃん」とか「じゃぁ運動したらいいじゃん」とか外野から言うのは筋が合わないのだ。なぜならそれは「行動」だから。そんなことはわかっていて、ただただ感情がするりとアウトプットされているだけなのだ。

というわけで、小2息子が「ほしい~」と言ったときは、なるべく「ほしいね~」と共感するようにしている。「それはどういうやつなの?」と聞かせてもらうこともあるし、「あ、それなら自分で作れるんじゃない?」と提案することもある(小2息子は工作も大好き)

 

でも「会社辞めたい」という人に「それなら自分で会社作れるんじゃない?」と返すのは違うと思うので気をつけたい。

思えば育児は突然の卒業を繰り返す

ちょっと前にインタビューを受けました。

news.yahoo.co.jp

家事育児とライターの両立、ということでお話いただきまして。大変僭越ながら……と姿勢低く臨んだ次第でした。子どもたちはこの春から小2と小6。毎日保育園の送り迎えをしていた頃に比べたらだいぶ楽になった(ただし、保育園まで歩かなくなったため運動不足はさらに加速)

で、記事中に「娘のポニーテールを結っている」という記述があるのだけど、このタスクが最近無くなったのだった。小6娘がひとりでポニーテールを結えるようになったから。特に「今日からひとりでやるから」と宣言したわけでなく、「あ、できるわ」となった。となればもう僕の出番はない。

卒業である。

保育園に通っているころから、娘の髪を結うのは僕のタスクだった。それが突然の卒業である。何年もレギュラーとして頑張っていたのに最終日に挨拶だけでするっと卒業してしまう王様のブランチのレポーターみたいである。ちょっと違うか。

思えば育児は突然の卒業の繰り返しだ。

かまり立ちしてるなと思ってたら急に歩き出したり、食事の時に前掛けがいらなくなったり、「ひとりで寝てみる」と別の部屋で寝始めたり、支えなくても自転車をこぎ出せるようになったり、手を借りずに頭を洗えるようになったり、麦茶を一人で注げるようになったり。

できることが増える瞬間は突然で、親はそのたび小さな卒業に立ち会う。

そういえば最近外を歩くときに手を繋いでないなと、知らないうちに卒業していることもある。急に空っぽになった場所にちょっと驚いて、ちょっと寂しくなったりするけど、これも成長である。これも成長だと言い聞かせて毎日は続く。

でもそろそろ小2息子は勉強してるとき鉛筆をガリガリかじるのから卒業してほしい。ちょっとほっといたら筆箱の中の鉛筆がもはや木材に姿を変えていた。ビーバーか。こういうのに限って卒業が長引く。思い通りにいかない。

シンカリオン×サワコの朝 合体スペシャル

合体スペシャル、最近よく見かける。

 『新幹線変形ロボ シンカリオン』(土曜朝7時)と『サワコの朝』(土曜朝7時30分)、合体したらどうなるのかと思って。

シンカリオン側に阿川佐和子が行くとなれば、シンカリオンの劇中で主人公の少年がサワコの朝に出演するのだろう。阿川佐和子は本人役で「新幹線がロボになるって私知らなかったんですけど」とか言ってる。

しかし番組の途中でスクランブル発進があり、「失礼します!」とスタジオを飛び出してしまう少年。あっけにとられる阿川佐和子。しかしそのときTBSに敵が迫っており、これはなんやかんや理由があってシンカリオンじゃないと倒せない!しかし最寄りの赤坂駅には東京メトロ千代田線しか通ってない!かくなる上は乗り入れるしかないが、小田急ロマンスカーが先に乗り入れており追い抜くことができない!どうするシンカリオン!どうなる阿川佐和子!そのとき「溜池山王から行けばいいのよ」とささやく声が……。

ここまで書いておいてなんだけどシンカリオンに関しての知識が「新幹線がロボに変形するやつ」ぐらいしかない。

「信じる」のピースをかきあつめて

『健康を食い物にするメディアたち』を読みました。

 WELQ問題の火付け役、朽木さんの著書。ネットのみならずメディア全般にはびこる「医療デマ」を無くそうと、その現状や騙されない考え方などを教えてくれる(「はじめに」がBuzzFeedで、内容の一部抜粋が東洋経済で読めます)

医学部出身の確かな医療知識と、SEOなどのネット知識を併せ持つ朽木さんしかできない、その内容は他のレビューに譲るとして……

僕が読みながらずっと気になっていたのは、「朽木さんのことを知らない人は、ここに書いてあることを信じてくれるのだろうか?」ということだった。

WELQ問題が起こったころから経緯を見ていた僕は、朽木さんが誠心誠意この問題を追いかけていたこと、BuzzFeedに移ってからも精力的に取材記事を書かれていたことを知っている。でも、ネットもほとんど見ていない人は「WELQ?」というリアクションだろう。

その健康情報は医療デマですと科学的に論拠を積み重ねても、例えばその健康情報(デマ)を唱える医者が「医者の私とネットの記者と、どちらを信じるんですか?」と問いかけたら、「ですよねぇ」となびいてしまう人もいるんじゃないだろうかと。

それはとても怖くて、無力感も覚える光景だな……と感じながら読み進めていた。

 

でもこの本は、「信じること」についても筆を割いていた。第4章「それでも私たちは、「医療デマ」に巻き込まれる」。東京工業大学の西田良介氏に話を聞く。

ジャーナリズムの生命線は「信頼できる」ことに加え「信頼できると思われること」であること。しかし、メディアの信頼度は下がっていること。そんな時代に信頼性を担保させる手段のひとつは、メディアがお互いを相互に監視すること。さまざまな目線が交錯するネットは、まさにこの「相互監視」の形にあること。

つまり、自分たちが声をあげることが、「信じる」のピースのひとつになる、と僕は受け取った。

 

世の人々は、科学的な事柄なら全て受け入れてくれる人ばかりではない。以前、3.11関連で福島に取材に行ったとき、未だに漁業や農業に風評被害があることを知った。安全と言われても安心できない。説得はされても納得はしない。人間は科学的・非科学的の2進法じゃなくて、その中間を行き来し、信じたいものを信じてしまう。

非科学的だから悪、と決めつければ、溝は深まるばかり。科学的・非科学的のグレーゾーンの存在を認めた上で、科学的なほうを「信じたいもの」に誘導できれば……。理想論なのかもしれないけど、そこに近づく一歩が声をあげることであり、本書でも提案されている「#情報のリレー」というハッシュタグなのだと思う。 

信頼は一日では築けない。長い年月がかかるはず。「信じる」のピースのひとつとして、微力ながら応援しています。